研究課題/領域番号 |
18K16603
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
大和 恵子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 非常勤研究員 (60760791)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 脳保護 / アミノ酸 |
研究実績の概要 |
虚血性脳卒中は、「クオリティ・オブ・ライフ(QOL)」を低下させる主たる原因となっている。今現在、脳梗塞治療の脳保護薬としては、本邦でのみ認可されているフリーラジカルスカベンジャーであるエダラボン(ラジカット)があるが、残念ながら、世界標準の治療薬とはなっておらず、その意味において、世界に認められた脳保護、すなわち、発症後の虚血環境において脳組織を壊死から守るという強力な保護作用を有する薬剤の開発が求められている。 本研究では、当該研究室独自の一定体積の脳梗塞が出現する3血管閉塞脳梗塞(3-VO)モデルマウスを用いて、数種のアミノ酸の脳保護作用の有無を検討し、脳梗塞を縮小させる脳保護薬候補物質を探索している。 当該年度は先ず、脳保護薬となり得るアミノ酸を探索し、虚血急性期(24時間後)の評価を行った。具体的には、局所脳虚血に対する脳保護効果の有無を調べる目的に、各個体へ3血管閉塞による局所一過性脳虚血を負荷し、数種のアミノ酸を静脈内投与し、局所神経機能の判定および脳梗塞体積の算出を行った。その結果、1アミノ酸であるセリンに脳梗塞体積を縮小させる可能性があることが示唆された。しかし、局所神経機能の判定については、虚血急性期では難しく、虚血慢性期(7日後)の検討が必要であることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在まで、1種のアミノ酸が脳梗塞体積の縮小をもって、脳保護作用を持つ可能性が示唆されている。他にも数種のアミノ酸について、検討中であり、一部に脳梗塞体積を縮小する傾向がみられている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、現在までに可能性が示唆されているアミノ酸の虚血慢性期の検討が必要と考えられる。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該施設で使用していた物品を流用することができたため、物品費が想定以下となった。しかし、消耗品も多いため、次年度はまた、物品を新たに購入することとなるため、物品費が増額することが予測される。
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