研究課題/領域番号 |
18K16612
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
勝見 敬一 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任准教授 (20422595)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 後縦靭帯骨化症 / 骨代謝動態 / 画像解析 / 頚椎 / 胸椎 |
研究実績の概要 |
申請者は、頚椎後縦靭帯骨化症(OPLL)において、CTを用いた骨化巣の3次元画像解析法を確立し、これまでX線や単純CTなどの2次元画像法でしかとらえられなかった骨化巣を3次元化し、体積変化を計測し、骨化巣増加危険因子の解析を行っている。本研究の目的は、従来の年齢・発生部位・可動性・肥満度などに加え、各種血液検査:血算、生化学、電解質に加えて、25OHビタミンD(25OHD)、副甲状腺ホルモン(intact PTH)、リン調節ホルモンFGF-23、骨形成マーカーの1型プロコラーゲンNプロペプチド(P1NP)、骨吸収マーカーの骨型酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP-5b)、並びに、骨形成マーカーや骨形成抑制蛋白である血清sclerostin、Dickkpopf-1(DKK-1)などの骨代謝バイオマーカーとの関連も検討することである。
2018年度は、新潟大学整形外科に通院する脊柱靭帯骨化症の患者さんに対し、新規に51例の血液検査を行った。さらに、同51例の骨化巣3次元解析を行い、結果を中間報告として2018年11月24日に行われた、厚生労働省科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)【脊柱靭帯骨化症に関する調査研究】平成30年度第2回合同班会議にて報告した。 2019年度は、51例の解析において骨化症と骨代謝動態との関連項目が出てきたことより、新潟大学並びに、計画書に記載した関連施設において、追加の調査を進めた。新潟大学で新規で29例、関連施設の魚沼基幹病院で42例、新潟中央病院で13例の血液検査・画像検査を行った。 2020年度は、血液検査の外部検査機関への解析依頼を完了させ、全症例分の血液検査の結果を確認できた。画像解析は残っている84例中、現在までに76例分の解析が終了している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は主に外注を含む血液検査と画像解析が中心である。 2020年には全症例の血液検査ならびに解析が終了した。 画像解析は現在まで137例が終了している。特に画像解析には1症例に4~5日かかるため、進捗が危惧されたが、ここまで予定の9割以上が終了しており、概ね順調である。 現在中間報告の日本語論文を作成中であり、夏頃には全結果を統括した英語論文を投稿する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は残りの8例の画像解析を進め、完了次第全体の解析に入ります。 そして夏頃には全結果をまとめた英語論文を投稿する予定である。 欠落項目などを考慮すると、最終的な解析症例は110-120例前後を見込んでいる。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度は、学会参加を予定していることに加え、英語論文作成を行うため、英文校正費用など一部費用を繰り越しました。
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