多施設前向きに検討可能であった脊椎脊髄手術3625例を調査した。Tc-MEP波形導出不良は73例(2.0%)みとめた.内訳は、ハイリスク手術(脊髄腫瘍、頸胸椎OPLL、脊柱変形)に有意に多く、特にOPLLで多い結果であった。高位別では胸椎手術で有意に多い結果であった。波形導出不良因子として、体重・BMI・胸椎手術・術前MMT3未満の重度麻痺あり・ハイリスク手術が有意差を有していた。多変量解析による波形導出不良のリスク因子として、胸椎手術および術前MMT3未満の重度麻痺が算出され、それぞれOdd比は2.12、5.39であった。術後麻痺に関する感度・特異度は、それぞれ98%・90%であった。
|