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2020 年度 実施状況報告書

Kinematical alignment TKAのバイオメカニクス的検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K16624
研究機関神戸大学

研究代表者

高山 孝治  神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (80546490)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード人工膝関節全置換術 / キネマティックアライメント / バイオメカニクス
研究実績の概要

本年度は、健常者、キネマティックアライメント TKA患者、メカニカルアライメント TKA患者を対象とし、足底圧計測装置を用いて歩行時の足底圧分布と後足部における足底圧内外側比 (内側/外側)、片脚起立時の足底圧中心 (center of pressure; COP)の動揺中心 (前後中心; COPAP, 内外中心; COPML)、動揺距離 (traveled distance; TD) を評価し、3群間で比較した。後足部内外側比は、メカニカルアライメント TKA群で、キネマティックアライメント TKA群、健常者群と比較し有意に高値であった。さらに、COPMLはメカニカルアライメント TKA群 がキネマティックアライメント TKA群、健常者群よりも有意に内側に位置していた。TDにおいてはメカニカルアライメント TKA群と健常者群に有意差を認めた。健常群とキネマティックアライメント TKA群では有意差は認めなかった。本検討により、従来のメカニカルアライメント TKAでは足底圧が健常者群に比して内側化し、バランス能力低下に影響を与える可能性が示唆された。同内容を国際雑誌に投稿し受理掲載された。
また、画像処理ソフトによる3次元的術前プランニングを行い、キネマティックアライメント法とメカニカルアライメント法でのインプラント設置と大腿骨骨形態の比較検討を進めており、データ収集を継続するとともに、収集したデータを解析することで、キネマティックアライメント TKAとメカニカルアライメントTKAの差異を検討し、キネマティックアライメント TKAがメカニカルアライメント TKAと比較して、良好な成績となるメカニズムをさらに解明していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、術中の軟部組織バランス評価、術後の足底圧計測、インプラント設置と骨形態の検討ができており、おおむね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

引き続きデータ収集を継続するとともに、収集したデータを解析することで、kinematic alignment TKAとmechanical alignment TKAの差異をバイオメカニクス的観点から検討し、Kinematic alignment TKAがmechanical alignment TKAと比較して、良好な成績となるメカニズムを解明する予定である。

次年度使用額が生じた理由

学会の中止(COVID-19による)などで旅費等が不要になったため。
次年度必要となるメンテナンス費、消耗品費、旅費、英文校正費等に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Comparison of plantar pressure distribution during walking and lower limb alignment between modified kinematically and mechanically aligned total knee arthroplasty2021

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Kamenaga, Naoki Nakano, Koji Takayama, Masanori Tsubosaka, Yoshinori Takashima, Kenichi Kikuchi, Masahiro Fujita, Yuichi Kuroda, Shingo Hashimoto, Shinya Hayashi, Takahiro Niikura, Ryosuke Kuroda, Tomoyuki Matsumoto
    • 雑誌名

      Journal of Biomechanics

      巻: 120 ページ: 110379

    • DOI

      10.1016/j.jbiomech.2021.110379.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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