ヒストンバリアントH3.3は初期発生、分化における選択的遺伝子発現制御に不可欠な役割を担っている。本研究では、H3.3にアミノ酸配列の酷似した「H3.3サブバリアント」のうち、骨格筋において発現するH3mm18の機能解析を行った。マウスや培養細胞を用いた解析から、H3mm18は分化誘導に伴う骨格筋関連遺伝子群の発現変動を制御することが明らかとなった。また、生化学的な解析から、H3mm18自身は安定的にクロマチンに取り込まれないものの競合的にH3.3のクロマチンへの取り込みを阻害することで筋分化を負に制御する可能性が示唆された。
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