臨床の場においては、手術療法を行ったにも関わらず症状が残存する腱症の症例が少なか らず存在する。近年、腱症に対する再生医療の有効性が報告されてきているが、腱症モデルの妥当性に問題があり、その有効性は確立されていない。そのような現状の中、本研究は整形外科臨床に直結する意義のある研究である。本研究により腱症モデルの作製法が確立すれば、腱症の診断・治療に劇的な進歩をもたらすことが期待できる。東京オリンピックを控え、健康増進のために余暇をスポーツ活動にあてる国民が増加する中、本研究を基盤とした、難治性腱症に対する再生医療による新しい効果的な治療法が開発されれば、大きな社会貢献につながる。
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