前立腺癌モデルマウスにおいて、高脂肪食はマクロファージからのIL6産生を増加させ、前立腺癌の増殖を促進した。腫瘍内に抗腫瘍免疫を抑制する免疫細胞であるMDSCが肥満前立腺癌患者においてより多く浸潤していた。高脂肪食投与のモデルマウスに抗生剤を投与すると前立腺癌の増殖が抑制された。抗生剤投与によって担癌マウスの腸内細菌叢が大きく変化し、全身および局所でのIGF1発現が低下し、IGF1受容体発現とPI3KおよびMAPK経路の活性化が抑制されていた。前立腺癌細胞株はIGF1存在下で増殖が促進した。また肥満細胞でのヒスタミンシグナルが高脂肪食による前立腺癌増殖に関与していることが明らかとなった。
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