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2019 年度 実績報告書

T細胞レパトア解析を用いた免疫チェックポイント阻害剤奏功早期予測マーカーの探索

研究課題

研究課題/領域番号 18K16695
研究機関大阪大学

研究代表者

木内 利郎  大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (30747069)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードバイオマーカー / 免疫チェックポイント阻害薬
研究実績の概要

進行性腎細胞癌に対してニボルマブを投与した患者20名より、投与前、投与後の末梢血Peripheral Blood Mononuclear Cells(PBMC)を経時的に採取した。PBMCよりRNAを抽出し、T細胞受容体(T cell receptor, TCR)レパトア解析を施行したところ、奏効例では高頻度な特定のT細胞クローンが投与開始1ヶ月後、3ヶ月後で有意に増加していた。以上からTCRレパトア解析による末梢血T細胞のクローン数の増減などを把握することで、免疫チェックポイント阻害薬治療後早期に奏効を予測するバイオマーカーとなり得ることが示された。1.進行性腎細胞癌における免疫チェックポイント阻害剤投与患者からの末梢血細胞よりRNA抽出 転移性腎細胞癌に対してImmune checkpoint inhibitor(ICI)であるニボルマブを投与した患者20名より、投与前、投与1・3・6ヶ月後の末梢血PBMCを採取した。またPAXgeneTM Blood RNA SystemによりPBMCよりRNAを採取した。2. 末梢血PBMCに対するTCRレパトア解析 上記の様に抽出したRNAを用いて、TCRβ鎖に対するTCRレパトア解析を施行したところ、奏効例では高頻度な特定のT細胞クローンが投与開始1ヶ月後、3ヶ月後で有意に増加していた。またPBMCにおける免疫関連遺伝子の発現レベルをRT-PCR法で検討したところ、投与開始1ヶ月後にCD3陽性T細胞におけるGranzymeB (GZMB)の発現が有意に増加していた。
以上から奏効例では、治療後早期に特定のT細胞クローンが末梢血中で増加しており、TCRレパトア解析による末梢血T細胞のクローン数の増減などを把握することで、ICI治療後早期に奏効を予測するバイオマーカーとなり得ることが示された。

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公開日: 2021-01-27  

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