ヒト前立腺組織を用いて、PCR及びシークエンスによるゲノム解析を行ない、前立腺肥大症に関連する菌種の同定を行なった。PCRの結果、数種類の細菌とクラミジアを検出することができた。さらに、シーケンスにより菌種の同定を試みた結果、尿中、前立腺組織検体中にStreptococcus属とクラミジア・トラコマティスが認められた。これらの菌種の有無と、各種臨床的パラメータ(前立腺体積、下部尿路症状スコア)との解析を行なった。その結果、尿中の特定微生物の存在と排尿機能悪化、前立腺組織中の特定微生物の存在を蓄尿機能・蓄尿症状の悪化に有意な関連が認められた。
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