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2019 年度 実施状況報告書

男性不妊症における体細胞異常の解明と次世代に伝播しない新たな遺伝子治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K16706
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

野崎 哲史  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (50813432)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードホルモン異常 / 男性不妊動物モデル
研究実績の概要

令和1年度は、男性不妊症モデル動物の作成を行った。
6週齢のC57BL/6Jマウスを使用した。LHRH agonistであるリュープロレリン酢酸塩30mg/kgを皮下注射したリュープロレリン群(L群)とコントロールとして生理食塩水を皮下注射したコントロール群(C群)に分けた。それぞれ投与後4週、8週で精巣を摘出し、精巣重量を測定した。HE染色標本で精細管径、精巣重量あたりの間質面積を測定した。さらに、伸長精子細胞が消失している精細管の割合を測定し、造精機能障害を評価した。
L群の精巣重量は、投与後4週、8週で、それぞれ79.7、81.4mgだった。C群の精巣重量は、それぞれ101.5、103.6mgだった。 L群の精巣重量は、C群に比べて有意に減少していた(P<0.01)。L群の精細管径は、投与後4週、8週で、それぞれ174.2、166.7μmだった。C群の精細管径は、それぞれ182.5、176.3μmだった。L群の精細管径は、C群に比べて減少していた。L群の精巣重量あたりの間質面積は、投与後4週、8週でそれぞれ、1.79、1.13だった。C群の精巣重量あたりの間質面積は、それぞれ1.13、1.03だった。L群の精巣重量あたりの間質面積は、C群に比べて増加していた。L群の伸長精子細胞が消失した精細管の割合は、投与後4週、8週でそれぞれ、8.3、20.3%だった。C群では、投与後4週、8週とも0%だった。L群では造精機能障害が起きていたが、C群は正常だった。
以上のようにホルモン異常を引き起こした男性不妊症動物モデルを確立した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね順調に推移しているといえるが、Sertoli細胞の分離と外科的停留精巣モデル動物の作成は困難であった。

今後の研究の推進方策

次年度は、確立されたホルモン異常男性不妊症モデル動物を用いて実験を継続する予定である。

次年度使用額が生じた理由

試薬や動物を無駄なく発注した結果、当初予算より若干節約ができた。次年度(最終年度)使用額として、よりよい結果を残していきたい。

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公開日: 2021-01-27  

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