これまでにわれわれは、骨格筋由来幹細胞を用いた組織再生医療の開発を実現すべく、マウスを用いたin vitroからin vivoに至る基礎実験から、実際にヒト骨格筋由来幹細胞を免疫不全動物へ移植するトランスレーショナル実験を行ってきた。さらに昨年度から、臨床応用を目指した「安全性確認実験」の一環として、大型動物であるブタ(マイクロミニブタ)を用いた実験を開始した。これまで、マウス、ヒト由来細胞実験を通じて一貫して用いてきた細胞分離・精製方法と同様にブタ細胞を抽出し、ヌードマウス、ヌードラットの筋・神経損傷モデルに移植し、ブタ骨格筋由来幹細胞もマウス、ヒト同様の分化能力を示すことを明らかにした。 2019年度はブタにおける組織学的評価、機能評価を継続して行っていく予定であったが、研究代表者の米国研究留学に伴い中断となった。
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