研究課題
【目的】ソノポレーション法(微小気泡存在下に超音波を標的組織/臓器へ照射することにより、一時的に薬物送達効率を改善させる手法)が膀胱内に投与された抗がん剤の抗腫瘍効果を改善させるか否かを検討する。【方法】細胞実験においては膀胱がんの細胞株を用いて、超音波+微小気泡+抗がん剤群と超音波単独、抗がん剤単独群の細胞生存率を比較した。動物実験においては膀胱がんモデルを作製したのちに、同モデルに対して超音波+微小気泡+抗がん剤(膀胱内投与)と抗がん剤、超音波照射単独の抗腫瘍効果を生体発光イメージングシステムおよび小動物用高周波超音波診断装置を用いて比較した。【成果】細胞実験においては超音波+微小気泡+抗がん剤の組み合わせ(ソノポレーション法)が特定の条件下ではあったが、超音波のみ、抗がん剤のみよりも有意に高い抗腫瘍効果を呈することを示した。また、②動物実験においてはマウス膀胱がんモデルを作製し、治療実験を行った。上記モデルに対し、超音波照射+微小気泡+抗がん剤膀胱内注入群は抗がん剤単独群および超音波単独群より高い抗腫瘍効果を呈したが、統計的な有意差は認められなかった。
すべて 2020
すべて 学会発表 (1件)