研究課題/領域番号 |
18K16749
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
舘野 冬樹 東邦大学, 医学部, 助教 (30565213)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / 下部尿路障害 / 線条体 |
研究実績の概要 |
パーキンソン病は、中高年者に発病する神経変性疾患の指定難病であり近年の高齢化により患者は増加し続けている。排尿障害は、パーキンソン病の代表的な自 律神経障害の一つであり合併率が高い。パーキンソン病の排尿障害は、排尿反射に対して抑制的に働く前頭前野-大脳基底核ドパミンD1系の病変によることが、 動物実験により示唆されている。一方、臨床例での病態機序は、まだ十分に明らかにされていない。 我々は、1)排尿アンケート、2)ウロダイナミクスと外括約筋筋電図検査、3) ドパミントランスポータ―画像Dopamine transporter(DAT) scans(DAT scans)、4) 脳脊髄液内alhpa-Synuclein濃度測定を組み合わせ、パーキンソン病の詳細な排尿機能障害とドパミン神経変性の定量的評価により排尿機能障害の機序について 検討を行う。ウロダイナミクス、DAT scans、脳脊髄液内alhpa-Synuclein濃度測定を組み合わせた検討は世界初となる。 現在、症例を集積中であり50症例のウロダイナミクス所見ならびにDAT scansの相関を検討したところ最大膀胱容量ならびに排出能力とDAT scansのspecific binding ratio が相関することが示唆された。drug-naiveの症例がより下部尿路障害と線条体変性の相関が強く、2020International Continence Societyで発表し論文化する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例の選別に時間を要した。髄液の測定に関しては濃度がまだ定まらなく検討を続けている。
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今後の研究の推進方策 |
現在のdrug-naive症例のDAT scan/UDSの報告を2020ICSで発表し次年度中の論文発表を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
一部の国際学会の出席が出来なかったため。 次年度使用額については国際学会や研究備品などの使用に補填する。
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