現在の研究はパーキンソン病の自律神経障害について、具体的には排尿障害・排便障害・起立性低血圧の臨床病態の検討並びに治療研究を行っている。パーキンソン病の自律神経障害は患者のQOLを著しく損なうだけでなく、重度の感染症や失神転倒などによる骨折で寝たきり状態となり得る原因を作る大きな問題であり対策が重要と考えている。 本研究は、線条体系機能が運動のみならず排尿の中心的機能を担っていることを明らかにした。しかし、抗パーキンソン病薬が排尿障害に与える影響はまだ不明な部分が多い。今後症例を集積していく中で、個々の運動障害・排尿障害などに対し画像所見などによる結果が治療方針の一助に出来ることを目指していく。
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