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2018 年度 実施状況報告書

脊髄損傷マウスの下部尿路機能障害に対するウイルスベクターを用いた新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16751
研究機関近畿大学

研究代表者

清水 信貴  近畿大学, 医学部, 講師 (10368326)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード脊髄損傷 / 下部尿路機能障害 / 膀胱求心路 / 後根神経根 / ウイルスベクター
研究実績の概要

脊髄損傷マウス(SCI)の下部尿路機能障害に対する新規ウイルスベクターを用いた治療薬の開発を目的として実験を開始した。本研究はSCIを下部尿路機能障害モデル動物として使用し、下部尿路機能障害に関連する分子マーカーを同定した上で新規ウイルスベクターを用いて治療法として有用性があるかを検討することが目的である。特にレーザーキャプチャー法(Laser Microdissection (LMD)法)にて膀胱求心路の後根神経根 (Dorsal Root Ganglion; DRG)での局所的(膀胱求心神経のみ)遺伝子発現量の解析を行うことでSCIでの排尿筋過活動の原因遺伝子を特定し、原因遺伝子のプロモーターをターゲットとした新規治療薬の開発の可能性を検討することを目的とした。2018年度はDRGでの受容体の膀胱求心性細胞をLaser Microdissection (LMD:レーザーキャプチャー法)で解析をした。DRG:L6、L1摘出前1週間にFast Blue(FB;鋭敏な逆行性蛍光色素)を膀胱壁に注射しておき、DRGはLMD に供するまで、OCT コンパウンドに包埋して-80℃で凍結保存した。-80℃で凍結保存された組織をクリオスタットで10μmの厚さに薄切し、フォイル付スライドガラス(PEN slide)に貼り付けた。LMD6000(Leica Microsystems)を用いてレーザー光を利用して、組織切片上のFBで発色した目的細胞のみを光学顕微鏡下でレーザーによって切り取り、採取した。Cells DirectTMを用いてreal time PCRを行った。DRGの局所的遺伝子発現量の解析を行った結果、SCIでTRPV1, TRPC1,TRPC3,TRPC6が治療に有効なターゲットである可能性があることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

上記研究実績の論文を1報報告した。

次にTRPV1の活性を抑えるヘルペスウイルスベクターをSCIマウスの膀胱壁に注入し、膀胱内圧測定等を検討する予定にしている。

今後の研究の推進方策

TRPV1の活性を抑えるヘルペスウイルスベクターをSCIマウスの膀胱壁に注入し、膀胱内圧測定等を検討し、膀胱、DRGでのタンパク発現の変化等の解析を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2018年度出したデータをもとにウイルスベクターが治療法として有効かの実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Effects of nerve growth factor neutralization on TRP channel expression in laser-captured bladder afferent neurons in mice with spinal cord injury2018

    • 著者名/発表者名
      Shimizu N1, Wada N2, Shimizu T2, Suzuki T2, Takaoka EI2, Kanai AJ3, de Groat WC4, Hirayama A5, Hashimoto M6, Uemura H6, Yoshimura N7.
    • 雑誌名

      Neuroscience Letters

      巻: 683 ページ: 100 103

    • DOI

      10.1016/j.neulet.2018.06.049.

    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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