母体の生体内分子状水素濃度と免疫細胞の関わり、そして早産発症との関係を初めて明らかにした。具体的には、生体内分子状水素濃度が低い妊婦の集団が存在し、これらの妊婦は早産の高リスク群に分けられること、および、生体内分子状水素濃度測定が早産発症の予測マーカーとして有用である可能性を示した。さらに、免疫寛容において負の要因であるTh17とTh17産生炎症性サイトカインIL-26が、水素分子によって抑制される可能性があることも分かった。母体の水素濃度を測定することは、その簡便さから早産管理向上の一助となり得ると考える。さらに、分子状水素分子を外的な補給は早産予防に有効である可能性が示唆された。
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