不妊治療は少子高齢化が進む我が国によって喫緊の課題であるが、子宮内膜機能不全に対する治療法は未だ改善に乏しい。我々は不妊因子の中でも雌性生殖器由来の不妊の新規治療法の開発を目指して、多能性幹細胞から雌性生殖器の初期発生に重要なミュラー管上皮細胞への誘導系の開発を試みた。ミュラー管上皮細胞への誘導は詳細が不明であるが、申請者はBMP経路とレチノイン経路に着目し、中間中胚葉~体腔上皮細胞~ミュラー管上皮細胞の誘導に、FGF経路とレチノイン酸経路の活性化とBMP経路の阻害を同時に実施する事が重要である事を明らかにした。
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