本研究では難治性再発卵巣癌治療の標的として、EMT転写因子ZEB1や結合組織成長因子CTGFが抗癌剤耐性や転移浸潤に関与し、今後の難治性卵巣癌の新たな治療標的として検討してきた。現在までに、ZEB1およびCTGFが上皮性卵巣癌の化学療法抵抗性と転移能力の両方で中心的な役割を果たすこと、またZEB1・CTGF各々の高発現が上皮性卵巣癌患者の臨床転帰不良の貴重な予測因子である可能性を示した。TGF-βおよびZEB1・CTGFの相互関与について明らかにし、卵巣癌の治療標的としての重要性をさらに検証した。
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