研究課題/領域番号 |
18K16814
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
尾崎 理恵 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (40816708)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 不育症 / 妊娠高血圧症候群 / PPARgamma / PPARGC1A |
研究成果の概要 |
子宮内膜の脱落膜化は胚の着床・胎盤形成に必須である。脱落膜化不全は、不妊症、不育症、妊娠高血圧症の発症の原因となる。子宮内膜の脱落膜化にはインスリンシグナルが重要であることが分かっているが、その制御機構については未解明である。本研究ではインスリン抵抗性関連遺伝子である、Proliferator-Activated Receptor gamma (PPARγ)がどのように脱落膜化を制御するか解析した。本研究により、PPARγは子宮内膜の脱落膜化制御に重要であり、また、mTORシグナルやPI3K-Aktシグナルといったインスリン刺激伝達に重要な経路を制御していることが分かった。
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自由記述の分野 |
産婦人科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の晩婚・晩産化に伴い不妊症・不育症や産科合併症である妊娠高血圧症候群などで治療を要する患者は増加している。不妊症・不育症、妊娠高血圧症候群発症のメカニズムには子宮内膜の脱落膜化不全とその後の胎盤形成不全がある。更に、これらの疾患にはインスリン抵抗性の異常が背景にあることが臨床的に指摘されているが、インスリン抵抗性異常と脱落膜化不全の関係は明らかになっていなかった。本研究によりインスリン抵抗性関連遺伝子であるPPARγが子宮内膜の脱落膜化を制御することを示した。これにより、インスリン抵抗性改善が子宮内膜脱落膜化を改善しこれらの疾患の治療につながる可能性を示した。
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