研究課題/領域番号 |
18K16836
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山崎 恵介 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80584599)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 頭頸部癌 / 化学放射線治療 / 嚥下障害 / 3DCT |
研究実績の概要 |
頭頸部進行癌に対する治療は、拡大手術から臓器温存を目的とした化学放射線治療(CRT)へと変遷してきた。臓器温存の一方で、治療後に舌根の運動低下、喉頭挙上不全や咽頭収縮筋の機能低下などから嚥下障害をきたすことが知られるようになってきた。嚥下障害は誤嚥性肺炎の原因となり、患者のQOLのみならず医療経済上も大きな問題となっている。頭頸部癌CRT後の嚥下障害の責任部位はさまざまであり、有効な嚥下訓練を行うためには責任部位の特定と障害の程度の評価が必要である。本研究では高い空間分解能とともに優れた時間分解能を持つ320列面検出器型CTを用いて、従来の嚥下造影や嚥下内視鏡では不可能であった諸器官の形態や嚥下時の喉頭動態の定量化を図り、CRT後嚥下障害の責任部位を同定する。初年度から、頭頸部癌CRTの前後で3DCT用いて、喉頭諸器官の形態評価および計測を開始し、同時に嚥下機能評価も行い、データの収集を行っている。 実際に症例登録が少ないため、過去に頭頸部癌に対してCRTを施行した症例を用いて、3DCTを再構築し、追加で検討を行っている。その中で喉頭周囲に照射線量が多いものは、喉頭の下垂(喉頭低位)が起こっている可能性があり、嚥下障害の要因となっている可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
症例登録が少ないことと、コロナ感染の影響で、感染予防の観点から、検査があまり進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
症例が少ないが、過去の症例も含めて症例蓄積を行い、本年度で解析を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度に、学会発表および論文作成を予定する。
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