頭頸部癌CRT後の嚥下障害の責任部位はさまざまであり、有効な嚥下訓練を行うためには責任部位の特定と障害の程度の評価が必要である。本研究では高い空間分解能とともに優れた時間分解能を持つ320列面検出器型CTを用いて、従来の嚥下造影や嚥下内視鏡では不可能であった諸器官の形態や嚥下時の喉頭動態の定量化を目指した。同時にリハビリ群と非リハビリ群でのCTによる評価も行った。兵頭スコアやMASA-Cにおいてリハビリ群が6か月後の評価で有意差を認めた上、3D-CT上でも喉頭低位の防止の有意差を認め、リハビリによる嚥下障害の予防に寄与することが証明された。
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