真珠腫再発の制御は耳科学の課題である。術前の画像評価に加え、術中の確認を内視鏡併用で行っても100%とはいかない。本研究では、近年着目されている核酸試薬のアプタマーを用い術中蛍光診断薬の研究・開発を目的とした。 先行研究から、耳科手術において真珠腫にしか発現していないgalectin-7をターゲットとした。コムギ胚芽無細胞タンパク質合成系を用いてgalectin-7を大量に合成し、アプタマーのセレクションであるSELEX法を行った。得られたアプタマーライブラリーをgalectin-7を過剰発現させたHEK細胞へふりかけたところ、有意な結合能を有するアプタマーライブラリーであることが示された。
|