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2019 年度 実績報告書

ANCA関連血管炎性中耳炎発症トリガーとなる中耳感染の関与とサイトカインの解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K16846
研究機関大分大学

研究代表者

立山 香織  大分大学, 医学部, 病院特任助教 (00771958)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードANCA関連血管炎 / 中耳貯留液 / サイトカイン / 抗moesin抗体
研究実績の概要

①中耳貯留液及び血清中のサイトカインの検討
ANCA関連血管炎性中耳炎(OMAAV)の病態に関わるサイトカイン動体について調べるため、OMAAV患者及びコントロールとして通常の成人滲出性中耳炎患者より回収した中耳貯留液中のサイトカイン濃度について比較検討した。中耳貯留液及び血清中のIL-1β、IL-2、IL-6、IL-12、IL-17、IFN-γ、TNF-αについてBioPlexを用いて解析した。中耳貯留液中のサイトカイン濃度を両群で比較すると、IL-6がOMAAV群において有意に高値であった(p=0.03)。その他のサイトカインは両群で有意差を認めなかった。血清(OMAAV16例、control10例)中の各種サイトカイン 濃度の比較においても、OMAAV群でIL-6が有意に高値であった(p=0.05)。中耳貯留液中のIL-6の存在は炎症性病変の遷延、慢性化や急性増悪に関わる因子の可能性があり、治療標的分子の一つとなる可能性が示唆された。
②OMAAV患者の血清中抗moesin抗体の存在について
OMAAV患者の血清中抗moesin抗体発現についてELISAを用いて検討した。MPO-ANCA陽性患者10例、PR3-ANCA5例、両ANCA陰性15例の血清を用いた。その結果、各群の平均値はMPO群で258±445EU/ml、PR3群で636±697EU/ml、両ANCA陰性群で306±288EU/mlであり、両群間で有意差はなかったがPR3陽性患者でより高値であった。カットオフ値を51.4IU/mlとした抗moesin抗体陽性率は、MPO群で28%、PR3群で10%、両ANCA陰性群で52%であった。抗moesin抗体はANCA陰性例でも確認され、病態に影響を与えている可能性が示唆された。しかし、PR3-ANCA陽性例でも高率に検出されている点はこれまでの報告と矛盾していた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Does bacterial or viral infection play a role in the pathogenesis of otitis media with antineutrophil cytoplasmic antibody (ANCA)-associated vasculitis ?2019

    • 著者名/発表者名
      Kaori Tateyama, Toshiaki Kawano, Takashi Hirano, Kan Kishibe, Masahiro Okada, Yumi Ohta, Hideto Fukui, Yasuaki Harabuchi, Masashi Suzuki
    • 学会等名
      The 19th International Vasculitis and ANCA Workshop
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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