研究課題
若手研究
マウスの内耳にある蝸牛感覚上皮を水平に薄くスライスした検体を作成し、収束イオンビーム搭載操作顕微鏡で音を感じるために重要な細胞である外有毛細胞の連続画像を作成した。外有毛細胞の細胞膜の直下に嚢胞状の構造体で、細胞の活動エネルギー供給の場として重要とされるsubsurface cisternaeという細胞内器官を観察することができた。さらにこの連続画像をデジタルトレースして再構築することで、これまで平面構造として観察されてきた外有毛細胞の細胞内器官を立体構造としてとらえることができた。
分子細胞生物学
収束イオンビーム搭載操作顕微鏡で撮影した連続画像のsubsurface cisternae及び細胞膜をデジタルトレースを行うことでこれまで平面でとらえられていた構造を立体構造として可視化し得た。Subsurface cisternaeはATP産生の場としても注目されており、疾患モデルとの比較により障害の程度を定量化する新たな指標になりえることが期待できる。