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2019 年度 実績報告書

全脳透明化により見えてくる嗅覚中枢再生の道筋

研究課題

研究課題/領域番号 18K16863
研究機関金沢医科大学

研究代表者

中村 有加里  金沢医科大学, 医学部, 助教 (80769117)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードRostral migratory stream / 嗅覚中枢再生 / 脳透明化 / 認知症
研究実績の概要

嗅覚の再生に関わる、側脳室から嗅球へ神経芽細胞が遊走され嗅神経細胞へと分化するが、その立体的構造についてはこれまで解明される事はなかった。立体構造での神経新生の描出は、神経芽細胞の遊走をダイナミックに確認する事が可能であり、誰にでも評価を行う事が出来るのが大きなメリットであると考えられる。今回脳を透明化し立体的に嗅神経芽細胞の走行を確認し、その変化について研究を行った。
まず成体マウス脳の透明化を行い、神経芽細胞のみを免疫染色を用いて描出する事を実現させ、当初は脳を薄切した状態で透明化、染色を行っていたが、徐々に切片を厚くしてより立体構造に近い状態での描出を行う事に成功した。
神経芽細胞の遊走ルートは平たな筒状構造をしており、側脳室から嗅球へS字状の形態を取り繋がっている。更に神経芽細胞は側脳室から嗅球まで螺旋状に橋を延ばすように連なり移行している事が確認された。
また、これまでの研究において神経促進因子を投与する事により、神経芽細胞の移行が促進する可能性について示唆されていたが、立体構造における促進の有無の評価は現時点では実現できていない。課題点として、これまでは全ての遊走している神経芽細胞を染色していたが、移行している最も新しい神経芽細胞の描出を今回とは異なった免疫染色で標識しなければ、移行の促進評価が困難である事、そして神経促進因子を投与してからの時間経過を長期的に行い、評価しなければならない事である。今後の研究継続は以上の点を検討する事とした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The effect of the neuroblast in the brain with intranasal administration of IGF-12019

    • 著者名/発表者名
      中村 有加里
    • 学会等名
      Rhinoworld 2019
    • 国際学会
  • [学会発表] 経鼻的投与したIGF-1の脳内神経芽細胞遊走へ及ぼす影響2019

    • 著者名/発表者名
      中村 有加里
    • 学会等名
      第120回日本耳鼻咽喉科学会
  • [学会発表] 脳透明化による嗅覚中枢描出の検討2019

    • 著者名/発表者名
      中村 有加里
    • 学会等名
      第58回日本鼻科学会

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公開日: 2021-01-27  

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