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2018 年度 実施状況報告書

唾液腺癌に対するホウ素中性子捕捉療法後のゲノム学的変化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K16867
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

福本 一郎  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (70748764)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード唾液腺癌 / ホウ素中性子捕捉療法
研究実績の概要

唾液腺癌は頭頸部癌の中で5%程度であるが、病理学的には23種類に分類されており多彩な組織像を呈する。外科手術が第一選択となるが、遠隔転移をきたした症例は化学療法や放射線化学療法が中心の治療になる。現在分子標的薬を含めた化学療法や放射線療法が検討されているが、有効な治療法が確立されてないのが現状である。
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy: BNCT)は癌細胞周囲の正常組織を障害することが少なく、次世代の癌治療として期待されている。総合南東北病院では唾液腺癌に対してホウ素中性子捕捉療法を施行し、その効果不十分な症例に対してサルベージ手術を行っている。ホウ素中性子捕捉療法後の臨床検体は世界的にも非常に珍しく、さらにはその遺伝子レベルで検討している研究はさらに稀有である。
ホウ素中性子捕捉療法後の唾液腺癌検体を用い、照射抵抗や再発のメカニズム・新規治療法の開発に関する研究を行う予定である。
唾液腺癌に対してBNCTを施行し、その後手術した症例3例をピックアップした。その症例の病理組織プレパラートを入手してDNAチップ研究所へ提出し、mRNAの網羅的解析を現在行っている。つまり、治療前後の検体を解析することで、BNCTによって唾液腺癌はどのような遺伝子学的な変化が起こるのかを検索する。
今後は網羅的解析の結果が出次第、これまで唾液腺癌において重要とされた遺伝子がどのような変化が起きているか検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究に必要な検体を入手したこと、現在解析を行っていることから順調であると考えている。

今後の研究の推進方策

網羅的な解析が出次第治療前後の遺伝子変化を検討する。その中で重要とされる遺伝子の候補があればqRT-PCRや免疫染色を行うことでvalidateしていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2018年度の研究費では網羅的解析の費用を賄うことができなかっため、2019年度に繰り越して合計金額の中で行うこととした。

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公開日: 2019-12-27  

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