研究課題/領域番号 |
18K16910
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
綾仁 悠介 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80816380)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 耳下腺癌 / 神経浸潤 / 癌治療 / 分子標的治療 |
研究実績の概要 |
耳下腺癌は、全癌腫の0.5%と希少な予後が非常に悪い癌である。しかしながら、その希少さゆえに基礎および臨床研究が十分に進んでおらず、診断と治療方針・治療法の整理が十分に進んでいない。耳下腺癌は、高率に神経浸潤を来す特徴を持ち、中でも組織型の1つである唾液腺導管癌は80%と極めて高率であり、これら顔面神経への浸潤は、顔面神経麻痺を引き起こし患者のQOLを著しく低下させ、また、予後不良の指標として認識されている。本研究では、全国トップの耳下腺癌症例数を生かし患者サンプルを用いて、極めて予後が悪い耳下腺癌の神経浸潤の分子機構を明らかにしながら、新しい診断と治療の開発を目指す。 平成30年度はヒト耳下腺癌病理組織に対して、自動染色装置を用いて免疫組織染色を施行した。現在その解析を進めている。またヒト耳下腺癌細胞株として、評価に値するものを作製した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒト耳下腺癌組織サンプルをHER-2、アンドロゲン受容体、BDNF/TRKB、神経浸潤関連分子について、免疫組織染色を行った。現在解析をすすめている。ヒト耳下腺腫瘍サンプルを13例解析した。Patient Derived Xenograft(PDX)やcancer tissue-originated spheroid (CTOS) 法を用い、1例で癌細胞株として評価できるものを作製した。
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今後の研究の推進方策 |
免疫組織染色像の病理組織解析を行い、神経浸潤関連分子と臨床パラメータ(癌の悪性度、組織型、分化度、顔面神経浸潤、生存率など)の関連性の有無を検証・解析する。耳下腺癌CTOSを調製し、抗癌薬のスクリーニングを施行する。CTOSをマウスに移植し、癌細胞神経浸潤について評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度は主に対象症例の抽出、および免疫組織染色が中心であり,研究費が一部残余した。繰り越された次年度使用額は、高額な抗癌薬の試薬購入、CTOSの移植マウスの購入に充てる予定である。
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