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2019 年度 実施状況報告書

抗VEGF薬眼内徐放を目的とした低濃度インジェクタブルハイドロゲルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16916
研究機関筑波大学

研究代表者

星 崇仁  筑波大学, 医学医療系, 講師 (10757892)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードハイドロゲル / 徐放 / DDS
研究実績の概要

低濃度インジェクタブルハイドロゲルの抗体薬徐放性が不十分であったことを受け、1%及び10%酸化グラフェン含有ヒアルロン酸溶液中で合成したゲルA及びゲルBを作製し、徐放性実験を行った。酸化グラフェンを含有しないゲルCを対照とした。各ゲル中に一定量のbevacizumabを添加し、添加後、30分、90分、270分、1日、2日、3日、4日、5日、7日、9日、11日及び14日と、経時的に溶液を回収した。溶液中のbevacizumab濃度をELIZAで測定することにより、溶出されたbevacizumab量及び溶出率を算出した。
ゲルCは1日後には79.4%、2日後には91.1%、14日後には93.1%の溶出率となった。ゲルAはゲルCとほぼ同様の溶出パターンがみられ、1日後には83.1%、2日後には95.8%、14日後には98.0%となった。いずれも1日後には80%前後、2日後には90%を超えていた。
一方、ゲルBについては2日後に約80%に達し、その後はほぼ溶出が止まっている状況が続き、14日後においても81.1%の溶出率にとどまった。
以上より、酸化グラフェンを高濃度で添加したゲルでは溶出スピードが対象に比べてやや低下している傾向がみられ、14日後にも完全には溶出し切ってはいないことが示唆された。低濃度インジェクタブルハイドロゲルは新規の物質であり、ゲルの均一性等、解明されていない点も多いことから、今後、低濃度インジェクタブルゲルを用いて実験を継続するか、より均一性の高いテトラベグゲル等を用いて実験を行うか再検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

酸化グラフェン含有ゲルによる徐放性の向上は得られず、予定していた動物実験を行うことができていない。

今後の研究の推進方策

低濃度インジェクタブルゲルを用いて実験を継続するか、より均一性の高いテトラベグゲル等を用いて実験を行うか再検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

酸化グラフェンを含有したインジェクタブルゲルの徐放性が十分ではなく、動物実験を行うことができなかったため。次年度に徐放性向上を目的としたハイドロゲルの合成を行い、in vitroの徐放実験を行う予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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