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2020 年度 実施状況報告書

抗VEGF薬眼内徐放を目的とした低濃度インジェクタブルハイドロゲルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16916
研究機関筑波大学

研究代表者

星 崇仁  筑波大学, 医学医療系, 講師 (10757892)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードハイドロゲル / 徐放 / DDS / 抗VEGF抗体
研究実績の概要

抗VEGF薬の徐放製剤の開発のため、Bevacizumabを封入したTetra-PEGゲルの徐放効果をin vitroで検討した。
Bevacizumab(25mg/mL)20μLをTetra-PEGゲル内に封入し、Tetra-PEG濃度が1.5%、5%、10%のBevacizumab封入ゲル(100μL)を作成した。ゲルを静置したチューブ内に3mLの0.5% bovine serum albmin(BSA)/PBSを添加し、37℃設定でインキュベートした。インキュベーション開始後、30、90、270分、1、2、3、4、5、7、9、11、14日に溶液を回収し、その度にチューブに3mLの0.5% BSA/PBSを添加した。ELISA法を用いて、回収した溶液のBevacizumabの濃度測定を実施した。
その結果、1.5%、5%、10%ゲルのBevacizumab溶出率はそれぞれ、実験開始後1日で85.0%、43.9%、48.1%、2日で94.4%、61.6%、61.0%、4日目で95.6%、73.5%、67.5%であり、1.5%ゲルと比較して5%と10%ゲルで徐放がより緩徐であった。実験開始後14日の溶出率はそれぞれ、95.7%、78.1%、72.0%であり、5%と10%ゲル内に多くのBevacizumabが残存していた。このことより、5%と10%のTetra-PEGゲルは、1.5%に比べ良好なBevacizumabの徐放効果があることが判明した。
Tetra-PEGゲルは、1.5%に比べ良好なBevacizumabの徐放効果があることが示された一方、5%と10%のゲル内に多くのBevacizumabが残存していると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

動物実験センターの利用が制限され、動物実験を実施できなかった。

今後の研究の推進方策

Tetra-PEGゲルは、1.5%に比べ良好なBevacizumabの徐放効果があることが示された一方、5%と10%のゲル内に多くのBevacizumabが残存していると考えられた。これはゲルの官能基にBevacizumabが結合しているためと考えられるが、これを証明するために蛍光標識した抗体を用いた実験を計画する。

次年度使用額が生じた理由

動物実験の実施ができなかったため。
動物実験が可能な場合は実施し、その費用(動物購入、飼育費)として使用する。
動物実験が不可能である場合は、ゲルに残存する抗体製剤の検出(蛍光標識による)、残存の理由の解明(抗体製剤とゲルの官能基の結合の証明)、理想的な徐放性能を有するゲルの合成と徐放プロファイルの解析の実験に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Bevacizumab封入Tetra-PEGゲルの徐放性の検討2021

    • 著者名/発表者名
      村上智哉,岡本史樹,星崇仁,酒井崇匡,片島拓弥,内藤瑞,大鹿哲郎
    • 学会等名
      第125回 日本眼科学会総会

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公開日: 2021-12-27  

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