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2021 年度 実績報告書

抗VEGF薬眼内徐放を目的とした低濃度インジェクタブルハイドロゲルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16916
研究機関筑波大学

研究代表者

星 崇仁  筑波大学, 医学医療系, 講師 (10757892)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードハイドロゲル / 徐放 / DDS / 抗VEGF抗体
研究実績の概要

前年度のin vitroでの検討にて、Bevacizumabを封入したTetra-PEGゲルの徐放効果が認められた一方、ゲル内に多くのBevacizumabが残存していると考えられたため、今年度は、ゲル成分とBevacizumabとの結合性について、HPLC 及びSDS-PAGE を用いた検討を行った。HPLC(220, 280 nm)での検討では、PEG-MA 溶液とBevacizumab の混合溶液の24 時間後回収サンプルで、1 時間後回収及び他の検体と比較してピーク面積が大きく減少した。SDS-PAGE の結果はHPLC の結果と一致していた。以上より、Bevacizumab がPEG-MA と結合しやすいと考えらえた。PEG-MA にはマレイミド基が含まれていることから、それとの結合の可能性が示唆された。一方で、ゲル作製時に一緒に入れた場合、ゲル化のスピードによっては、Bevacizumab とPEG-MA の結合の発生は少ない可能性もあると推察された。
さらに、徐放性の検討を、HPLC 分析により行った。Bevacizumab をゲル封入し、37°C でインキュベーションを開始後、24 時間及び7 日に上清を回収し、bevacizumab 濃度を測定した。その結果、24 時間後回収では、添加量のうち90.0%が、7 日後までには102.6%が徐放されていた。前年度の試験では同一の条件で最大で70~80%程度の溶出であり、今回の結果とは相違が認めらた。
モノリシック型の抗体医薬徐放プラットフォームを開発する際、ゲルの調整方法、医薬品の封入方法のわずかな違いや検出方法の違いによって、in vitroでの徐放性能の結果が異なることが判明した。実験結果の再現性を確認した上で非臨床試験へ移行する必要があり、今後も検討を重ねていくこととした。

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公開日: 2022-12-28  

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