病的近視は長期経過で眼球形態が変形する。このため異なる時期に撮影された同一症例の眼底画像を比較解析することができない。本研究の目的は3D MRIで得た眼球形状情報を2次元画像に変換し、眼底写真に投影するための新規画像解析技術を開発することで、変形が眼内部構造に与える影響を明確にすることである。平成28年度までに開発し特許出願した新規眼底画像解析技術を用いて眼球変形が眼内部構造に与える臨床的影響を統計学的に解析する取り組みを行った。上述した解析ソフトは病的近視眼のみならず、すべての眼において応用可能であるため、全眼疾患の経過観察、もしくは眼検診結果の比較解析などに、広範に応用されると考えられる。
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