滲出型加齢黄斑変性の病態の本体である脈絡膜新生血管に対して臨床的には抗血管内皮増殖因子抗体治療が効果的であるが克服されるべき臨床的な課題は多い。脈絡膜新生血管研究は、その動物モデルである実験的アルゴンレーザー誘発脈絡膜新生血管モデルを用いた研究が活発におこなわれているが、誘発される新生血管はばらつきがあり、同一の新生血管の経時的な検査が理想である。そのためには、散瞳処置後の眼底検査中の不可逆的白内障と非侵襲的な脈絡膜新生血管撮影が必要である。マウス専用光干渉断層計とマウス専用コンタクトレンズの使用で検査中の不可逆的白内障の発症を抑えられた。これらは今後の脈絡膜血管新生研究への貢献が期待される。
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