研究実績の概要 |
2020年度はも2019年度と同様に慶應義塾大学医学部倫理委員会承認の下、学校長・保護者・生徒の同意を取得し、屈折値や眼軸長などを測定する近視検診を実施したが、コロナウイルスの大流行により、予定していた近視検診を実施できたのは2019年度の約半分の学校にとどまった。 一方、太陽光の強度が強い赤道直下のブラジル・アラカチ地区の光環境を測定し、同時に学童の屈折状態・眼軸長を調査した結果を報告 Yotsukura E, Torii H, Ozawa H, Hida R, Shiraishi T, Teixeira I, Rautha Y, Nascimento C, Mori K, Uchino M, Kurihara T, Negishi K, Tsubota K. Axial Length and Prevalence of Myopia among Schoolchildren in the Equatorial Region of Brazil. J Clin Med. 2020 Dec 31;10(1):115. した。学童421人(平均年齢10.6歳)における近視有病率(等価球面値-0.75D以下)は20.4%、強度近視有病率(等価球面値-6.0D以下/眼軸長26.0mm以上)は1.4%/0.48%だった。平均屈折値は-0.44 ± 1.38 (標準偏差)D、平均眼軸長は22.98 ± 0.87 mmだった。環境因子の調査も行い多変量解析を行ったが、有意な因子を認めなかった。日中の照度は約100,000 luxであり、人種差もあるが、光環境の違いが近視有病率と眼軸長に影響を与えている可能性が考えられた。
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