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2020 年度 実施状況報告書

特定波長可視光線の近視進行抑制作用メカニズムの追究と環境・疫学調査

研究課題

研究課題/領域番号 18K16934
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

鳥居 秀成  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 専任講師 (50445326)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード近視 / 眼軸長 / 光環境 / バイオレットライト / 波長
研究実績の概要

2020年度はも2019年度と同様に慶應義塾大学医学部倫理委員会承認の下、学校長・保護者・生徒の同意を取得し、屈折値や眼軸長などを測定する近視検診を実施したが、コロナウイルスの大流行により、予定していた近視検診を実施できたのは2019年度の約半分の学校にとどまった。
一方、太陽光の強度が強い赤道直下のブラジル・アラカチ地区の光環境を測定し、同時に学童の屈折状態・眼軸長を調査した結果を報告 Yotsukura E, Torii H, Ozawa H, Hida R, Shiraishi T, Teixeira I, Rautha Y, Nascimento C, Mori K, Uchino M, Kurihara T, Negishi K, Tsubota K. Axial Length and Prevalence of Myopia among Schoolchildren in the Equatorial Region of Brazil. J Clin Med. 2020 Dec 31;10(1):115. した。学童421人(平均年齢10.6歳)における近視有病率(等価球面値-0.75D以下)は20.4%、強度近視有病率(等価球面値-6.0D以下/眼軸長26.0mm以上)は1.4%/0.48%だった。平均屈折値は-0.44 ± 1.38 (標準偏差)D、平均眼軸長は22.98 ± 0.87 mmだった。環境因子の調査も行い多変量解析を行ったが、有意な因子を認めなかった。日中の照度は約100,000 luxであり、人種差もあるが、光環境の違いが近視有病率と眼軸長に影響を与えている可能性が考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2020年度は近視検診を実施できなかった学校があったものの、近視検診を実施できた学校では縦断研究が引き続き継続でき、さらに毎年1報以上の英文論文を報告できているため、おおむね順調と判断した。ただ研究実績の概要のところに記載したように、2020年度以後はコロナウイルス蔓延のため、近視検診ができなかった学校がいくつかあった。今後もコロナウイルス感染症の動向次第だが、2021年度の検診も延期もしくは中止になる可能性が高く、今後の状況次第では縦断研究は遅れる可能性がある。

今後の研究の推進方策

今後はコロナウイルス感染症の動向次第だが、2021年度の検診は学校によっては引き続き延期もしくは中止になる可能性があり、縦断研究は遅れる可能性がある。しかし、実施できた学校では縦断研究ができるため、限られたN数にはなってしまうが解析・論文化していきたいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

コロナウイルスが蔓延したため、近視検診の実施ができなかった学校があった。そのために次年度使用額が発生した。コロナウイルス感染症の動向次第で状況が落ち着き実施が今後可能になればその際に使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Axial Length and Prevalence of Myopia among Schoolchildren in the Equatorial Region of Brazil2020

    • 著者名/発表者名
      Yotsukura Erisa、Torii Hidemasa、Ozawa Hiroko、Hida Richard Yudi、Shiraishi Tetsuro、Corso Teixeira Ivan、Rautha Yessa Vervloet Bertollo Lamego、Moraes do Nascimento Caio Felipe、Mori Kiwako、Uchino Miki、Kurihara Toshihide、Negishi Kazuno、Tsubota Kazuo
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Medicine

      巻: 10 ページ: -

    • DOI

      10.3390/jcm10010115

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2021-12-27  

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