角膜移植後の急性拒絶反応に対して、ステロイドやタクロリムスなどの免疫抑制剤を中心とした治療が行われているが、感染症、自己免疫疾患の合併、再移植などで血管新生を生じたハイリスク症例では未だにその40-90%に高い拒絶反応を伴う。本邦においてはドナー角膜が充足しているとは言えず、移植臓器において長期的に免疫寛容(免疫抑制剤を中止しても移植臓器が十分に機能する状態)が成立することが臨床的に重要である。本研究から抗CD80/86抗体投与により、Th1優位の免疫抑制効果が明らかになった。これらの結果は抗CD80/86抗体を用いた新規免疫抑制療法開発の基盤となる。
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