未治療のポリープ状脈絡膜血管症(PCV)66症例(男:女=43:23、平均年齢72.8歳)を対象にインドシアニングリーン蛍光眼底造影(ICGA)でpolypoidal CNV(Type 1PCV)と狭義PCV(Type 2PCV)に分類し、OCTアンジオグラフィー(OCTA)のBスキャン画像を用いて、異常血管網_(BVN)の位置を決定した。遺伝子はARMS2(rs10490924)とCFH(rs800292)の遺伝子多型をTaqman法によって決定し、疾患のないControl群277名のデータと比較した。 Type1PCVは23例(男:女=15:8、平均年齢71.6歳)、Type2PCVは43例(男:女=28:15、平均年齢73.4歳)であった。平均脈絡膜厚はType 1PCVが228.9、Type2PCVが243.6μmであった。OCTAのBスキャンにおけるBVNの位置は、Type1PCVでRPE下に69%、Bruch膜下に31%、Type2PCVでRPE下に14%、Bruch膜下に86%であった。ARMS2遺伝子多型では、Type1PCVでコントロール群と比較し有意にリスクホモが多かった(p<0.0001)。ARMS2遺伝子多型とBVNの位置でも有意に関連がみられた(p=0.042)。 ロジスティック回帰分析では、BVNの位置はType1PCV(p=0.0002)と最も関連がみられた。 この成果を第58回日本網膜硝子体学会総会で発表した。
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