自家軟骨移植後の長期的安定性向上、組織吸収抑制を目的として、既に一般化している骨移植におけるinduced membrane法の軟骨への応用を試みた。作成したinduced membraneにおいて、周囲の血管新生並びにVEGFの発現を確認した。induced membrane法を用いた肋軟骨移植では短期的にⅡ型コラーゲンの残存が多くなる印象があったが、長期的なCT画像および組織学的変化においては、induced membrane法の効果は認められなかった。一方、軟骨膜の存在は明確に軟骨組織の吸収抑制に働いており、膜様構造に軟骨膜類似の機能を付加させる重要性が示唆された。
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