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2018 年度 実施状況報告書

頭蓋縫合早期癒合症におけるエストロゲン/エストロゲンレセプターの関与

研究課題

研究課題/領域番号 18K16996
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

石井 龍之  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50793303)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード頭蓋縫合早期癒合症
研究実績の概要

頭蓋縫合早期癒合症は先天的に頭蓋縫合が癒合しており、癒合する縫合により特徴的な異常頭蓋形態を示す疾患である。本疾患の原因遺伝子がいくつか報告されているが、なぜ早期に 癒合が生じるのかということに関しては未だわかっておらず、病的に癒合した縫合を調べてもその原因の特定には至っていなかった。そこで、生理的に自然閉鎖するマウスのposterofrontal suture(ヒトのmetopic suture)に着目して検討を行ったところ、エストロゲンレセプターαが癒合段階にある posterofrontal sutureで多く発現しているということを見出した。この現象はエストロゲンレセプターαノックアウトマウスを用いて検討したところ、posterofrontal sutureの生理的癒合が通常よりも遅れたために関与を裏付けることができた。
しかし新たな疑問点として、saggital sutureはposterofrontal sutureと連続しているにも関わらず、同縫合でのエストロゲンレセプターαの発現はposterofrontal sutureに比べて少ない。すなわち、いかなる要素がposterofrontal sutureにのみ作用して同部でのエストロゲンレセプターαの発現に関与しているのかを検討する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

先行研究において頭蓋縫合の自然閉鎖に関与する因子としてエストロゲンレセプターαの可能性を考えていたが、今回、そのノックアウトマウスを用いて検討したところ、posterofrontal sutureの生理的癒合が通常よりも遅れたために関与を裏付けることができた。

今後の研究の推進方策

新たな疑問点として、saggital sutureはposterofrontal sutureと連続しているにも関わらず、同縫合でのエストロゲンレセプターαの発現はposterofrontal sutureに比べて少ない。すなわち、いかなる要素がposterofrontal sutureにのみ作用して同部でのエストロゲンレセプターαの発現に関与しているのかを検討する必要がある。
またそれと並行して。選択的エストロゲンレセプター抑制剤であるフルベストラントを投与した際での癒合を抑制できるかについての検討を行い、治療薬としての有効性の検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

おおむね予定通りの使用を行ったが、実験を遂行するための研究物品などに主にあてがい、当初の予定のような学会参加のための旅費への使用を行わなかった。次年度は得られた研究結果を国内外の学会にて発表していく予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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