世界の中でも高齢化先進国の日本に於いては、高い生活の質(QOL)を維持し、健康寿命を延ばすことが喫緊の課題であるが、そのQOLを下げる大きな原因となっているのが骨折・転倒である。高齢者の場合、骨折により一度寝たきりになると、廃用症候群による心身機能の低下を招き、さらに動けなくなるという「負のスパイラル」に陥るため、その予防や治療法の改善は社会的ニーズが非常に高い。高齢者の場合、既に複数の疾患を抱え、種々の薬が処方されている場合が多いため、他の疾患の治療に干渉しない治療法が望まれている。 本研究はヒトが本来持っている機能(シグナル)を応用したものであり、上記応えられる新しい治療法として期待される。
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