研究課題
口腔悪性腫瘍における、アミノ酸トランスポータの発現とフルオロデオキシグルコースおよびアミノ酸PET画像における関連性を主軸として、腫瘍や炎症細胞と治療抵抗性・腫瘍微小環境がPET画像に及ぼす影響および新たな画像バイオマーカーとの関連について研究を続けてきた。研究最終年度となった本年、口腔癌の治療抵抗性症例においても遺伝子パネル検査が臨床応用されている。治療抵抗性を認めた症例と、標準治療にて制御できている症例について、PET画像の異常集積や、代謝、コントラストや不均一性、などの評価について新規画像バイオマーカーとなるようなtexture解析の新たな知見を得られた。本検討の結果では、治療抵抗性口腔癌の標的病変への総合効果において、いずれのglycolysis-basedのパラメーターでも統計学的な有意差を認めなかった一方で、テクスチャ解析を用いた治療感受性による腫瘍構造の変化について、有用なPETバイオマーカーが確認できた。腫瘍代謝評価のmetabolic tumor volume やtotal lesion glycolysis だけでなく、新たなgray-level run-length matrix run-length nonuniformityについても、分子標的薬治療効果における新たな抗腫瘍効果を反映する口腔癌代謝リプログラミングを反映したPETバイオマーカーとなる可能性が示唆された。今後さらに、腫瘍内の形態的画素値ヒストグラムや、空間分布の不均質性の特微量について解析を継続しアルゴリズムの規格化やデータベースの構築が課題となっておいる。左記医用画像の定量的解析に、分子生物学分野の情報(ゲノム、細胞内タンパクや代謝)を上乗せしたRadiomicsについての抗腫瘍効果や治療効果予測との関連と画像応用を基盤としたプレセジョンメディシンの構築について継続し調査する。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (1件)
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