まず励起波長と規格化に用いるラマンバンドついては、これまで通り785nmのレーザー光、規格化に用いるHAラマンバンドは960㎝-1が最適であることが分かった。次に、歯石除去毎に同一部位で蛍光/ラマン強度比の変化を観察したところ最終的にほぼ一定値を示すことが確認できた。これにより、歯石除去終了タイミングを知ることができる可能性を示唆した。 そして、実際の歯周ポケット内には歯肉溝浸出液や血液が貯留していることを考慮し、生理食塩水と血液に浸した状態の歯牙で同程度の結果が得られるか確認したところ、乾燥状態の歯牙と変わりなく測定できたため、実際の口腔内でも使用可能である可能性が高まった。
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