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2021 年度 実施状況報告書

コンポジットレジン修復欠陥の非侵襲的3D動的評価と臨床手法評価および開発への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K17060
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

林 樹莉  東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (60803187)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード光干渉断層計 / OCT
研究実績の概要

当研究グループにより開発された、光干渉断層計(OCT)を用いたコンポジットレジン修復界面ギャップ形成のリアルタイム観察及びソフトウェアAmiraを用いた修復物界面ギャップ形成量の3D定量解析の手法は、既に諸査読付き国際論文雑誌にて発表済みであり、近年では国を超えて他研究グループにも採用され始めている。
直接法・間接法接着修復物の界面観察の非破壊的・非放射線暴露的観察法として開発された本手法を、より臨床的かつ広範な患者診察に貢献させるために、University of Washington School of Dentistryとの共同研究を行った。障碍者歯科におけるスクリーニング時のデンタルレントゲン撮影は、閉所暗所に不安を抱く患者にとって苦痛が大きく、体動によって撮影回数が増え、結果として被爆量や診察時間の超過、患者の不信感や歯科診療への恐怖心を招く原因となっている。OCTの近赤外光を用いた撮影は通常診療用のチェア上で診療時と同様の姿勢で実施されるため、保護者の付き添いが可能であるため患者の不安を軽減できる。撮影用の口腔内プローブは光学印象に用いられるプローブと類似の大きさで操作性がよく、撮影操作はフッドペダルにて行うため、口腔内外の移動を最小限に、連続的に撮影することが可能である。スクリーニングの精度としても、レントゲンで感知できないほどの初期脱灰病変を感知することができる。
デンタルレントゲン撮影とOCT撮影の比較臨床評価を行い纏めた内容は、Optical Coherence Tomography for Patients with Developmental Disabilities: A Preliminary Studyのタイトルで、査読付き国際論文雑誌Sensorsで発表された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年3月からのCOVID-19の世界的感染拡大は、当課題の進捗に大きく影響した。
海外渡航が不可となり、予定していたUniversity of Washington School of Dentistryでのデータ採得、打ち合わせが不可となった。諸研究連携機関とのやり
取り手段はオンラインのみとなり、現状滞っている。
さらに国内外の学術大会が中止され、研究成果の発表、再検討の機会も失われている。

今後の研究の推進方策

論文査読・掲載による反響を参考に、追加検討を行い発展的な課題を模索する。
海外渡航制限の解除次第、当初の計画に立ち戻り国際的な連携を取り戻して、研究の進捗に努める所存である。

次年度使用額が生じた理由

海外渡航が不可となったため、予定していたデータ採得および打ち合わせのためのUniversity of Washington訪問や、国内外での学会参加が中止となったことによる。
学会開催や海外渡航が再開されたときのために、現在はアクセス可能な施設内での研究に係る材料・設備費に充てる。
海外渡航制限が解除され、学会開催が再開された際は、当初の計画通り渡航費に充て積極的な国際連携と成果発表を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] University of Washington(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      University of Washington
  • [雑誌論文] Optical Coherence Tomography for Patients with Developmental Disabilities: A Preliminary Study2021

    • 著者名/発表者名
      Espinoza Kimberly, Hayashi Juri, Shimada Yasushi, Tagami Junji, Sadr Alireza
    • 雑誌名

      Sensors

      巻: 21 ページ: 7940~7940

    • DOI

      10.3390/s21237940

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2022-12-28  

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