歯周組織における低酸素下でのコラーゲン産生亢進の分子機序については、これまでに全く報告がなかった。そこで本研究では、HIFに着目し、HGF、HPDLを用いて低酸素下でのコラーゲン産生亢進の分子機序について解析を行った。本研究にて明らかとなったHIF-1alpha依存性P4HA1、PLOD2の産生亢進は、内因性の組織修復に重要な役割を担っていると考えられ、両分子の発現低下や機能不全が歯周病の重症化へ関与していると考えている。今後、両分子の歯周病病態形成過程における役割がin vivoにて明らかになれば、歯周組織における組織修復能を診査する新たな診断方法の確立につながるのではないかと考えている。
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