申請者は、フェニトイン(PHT)、ニフェジピン(NIF)誘導性歯肉増殖症モデルにおけるNR4A1が薬物性歯肉増殖症メカニズムの中心であるかを調べることを目的として研究を行った。まずPHT、NIF誘導性歯肉増殖症モデルマウスの確立を目指し、さまざまな濃度、投与方法、投与時間で実験を行ったが、顕著な増殖症の発症には至らなかったため、in vitroにおいて PHT、NIFとNR4A1が歯肉増殖症に及ぼす影響を調べた。結果として、ヒト歯肉線維芽細胞において、NIF、PHTがNFATc3の核内移行を抑制しNR4A1の発現も抑制することで、結果としてⅠ型コラーゲンの発現が亢進することが示された。
|