本研究では、プロポリスに含まれるアルテピリンCの生理活性、特に歯周病予防に関する作用機序についてDNAメチル化という観点から検討することを目的とした。 ヒト歯根膜線維芽細胞にアルテピリンCを1ヶ月間添加培養した後発現解析を行なったところ、370の遺伝子で発現上昇がみられ、378の遺伝子で発現低下がみられた。これらの中では細胞外マトリックスに関連する遺伝子が多く、プロモーター領域でDNAメチル化レベルを解析すると、COL5A3とHSPG2でDNAメチル化レベルに変化がみられた。 結果より、プロポリスは歯周組織の細胞外マトリックスに対しDNAメチル化を介した生理活性作用を示すことが示唆された。
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