研究課題/領域番号 |
18K17107
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
小山 史穂子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 疫学統計部医員 (40779542)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 歯科 / 疫学 / 口腔保健 |
研究実績の概要 |
欧州では短縮歯列(Shortened Dental Arch : SDA)を治療のゴールとするコンセプトが広く支持されている。日本補綴歯科学会のガイドラインにおいても「SDAは咀嚼機能に関しては推奨されないが、審美性、快適性、患者負担の軽減、う蝕の予防の観点からは推奨してよい」と示させているが、日本でのSDAの評価に対する地域住民を対象とした大規模な疫学研究は存在せず、エビデンスレベルは低い。本研究では大規模地域住民コホート調査を用いて、歯科とオーラルフレイルや全身状態との関連を明らかにすることを目的とし、SDAの新たなエビデンスの構築を行う。地域生活においてSDAと他の補綴治療との差異について検証することは、補綴治療の新たなエビデンス構築になり、このエビデンスは超高齢社会における健康寿命の延長、高齢患者の負担軽減という点においても重要である。
追跡調査も含めた歯科データとそれに係わる健康調査データに関する倫理申請書類を作成した。データの種類が多岐にわたり、かつ遠隔での作業が含まれたため、準備の時間がかかった。東北大学の先生方と共に東北メディカル・メガバンク機構の倫理審査委員会に提出し、口頭試問の上で、無事通過した。歯科データ使用の先駆けとなる、東北メディカル・メガバンク機構の歯科データに関するデザイン論文を筆頭著者である坪井先生とともに作成し、受理された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データクリーニング及び倫理申請に時間がかかり、研究遂行が遅れている。データの利用場所が制限されるため、分析が進まない状況にもある。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の影響もあり、行動が制限され、データの使用が許可されている東北大学への出張が難しい可能性が高い。現地で作業されている先生方とweb会議などで連携をとり、研究遂行を継続していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
データの使用が遅れており、人件費・謝金の経費が繰り越されている。 本研究の今後の進捗に合わせて、Web会議用の物品費や、打ち合わせ用の旅費、その他(英文校正費)として使用していく予定である。 また、パンデミックになり世界的に注目度の高いCOVID19の影響についても 研究を拡充する可能性があり、社会的意義のある研究への拡充のために使用していく。
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