本邦の慢性腎臓病患者は年々増加し,CKD患者の生命予後や合併症発症と口腔健康が関連することが報告され,口腔と腎機能の関係が注目されている.そこで本研究では,透析患者の咀嚼機能や,歯周疾患等の口腔内環境と本疾患の病態悪化や感染症の発症との関連を明らかにすることを目的とした. 1年間のシャント感染患者24名のうち,自己血管感染が2名,遺残グラフト感染が1名,人工血管感染が21名だった.また,人工血管を使用したシャントでは,その70%が移植から3年以内に発症していることが明らかとなった.一方,歯科介入の導入前後で比較すると,人工血管感染の発症頻度は10%減少していた.
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