歯科インプラント研究は臨床での成功が先行しており、インプラント周囲骨組織の分子生物学的な動態は今だ不明な点が多い。インプラント治療の合併症であるインプラント周囲炎への対応も種々に検討されているが、基礎研究的な裏付けは慢性的に不足している。この現状を鑑み、本研究のようなインプラントと生体の反応、荷重への応答性を解明することは今後のインプラント治療をより盤石なものへ改良するうえで必要不可欠である。顎骨における荷重応答性遺伝子を明らかにしたことは治療法開発への有益な成果報告であり、ラットを使用したインプラントの動物実験プラットフォームを確立したことは今後の研究にとって大きな進展である。
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