研究課題
若手研究
インプラント治療では、欠損部における歯槽骨の高さや幅の不足は、インプラント適応の可否のみならず、インプラントの予後や審美性の回復を損ねる要因となる。そこで本研究では骨増生に用いるメンブレンに骨再生促進、軟組織治癒促進、抗菌性を付与することを目的とした。ラクトフェリンおよび亜鉛イオンを添加することで、歯肉線維芽細胞増殖およびコラーゲン遺伝子発現の向上が示された。さらに、酸化ストレスからの回復やアポトーシスの抑制も認められた。
補綴系歯学
軟組織治癒促進が認められた。以前より報告のある骨形成促進、抗菌性とともに、GBRメンブレンに多機能性をもたらす可能性が示された。ラクトフェリンは牛乳や母乳、唾液や涙にも含まれているものであり、またサプリメントとしても市販されているものである。実際に臨床応用を検討する際には、薬剤やFGF等の成長因子と比較して、安全性や経済性についても優位であると考える。