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2018 年度 実施状況報告書

拡散強調画像分画成分抽出による三叉神経障害性疼痛の新たな評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K17165
研究機関新潟大学

研究代表者

大塚 有紀子 (須田有紀子)  新潟大学, 歯科麻酔科, 医員 (30815767)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード拡散強調画像 / 末梢神経 / 組織分画
研究実績の概要

本研究は、MRIの中の、組織の状態を定量的に「見かけの拡散係数」として評価可能な拡散強調画像法を用いて、末梢神経の中の組織分画の抽出と評価を行うことを目的としている。末梢神経の評価は一般的に複数のボクセルの見かけの拡散係数の平均値であり、その中には拡散強調画像法の1ボクセルは複数の組織を含んだ複合体であり、その中には組織に由来した「組織分画」があると考えられ、それを抽出することによって、より詳細な末梢神経の評価が可能と考えている。この組織分画の抽出には、拡散強調画像法の重要なパラメータである、b値を変えた、複数の拡散強調画像データが必要である。この撮影には、データが多い分時間を要し、またb値が大きくにつれて、信号雑音比が小さくなる。さらに、患側と健側の対比を行うため、広い撮影領域を必要とし、関心領域(患部・対応する健側部分)を占めるボクセル数は少なくなってしまい、この結果データの信頼性が下がってしまう。これまで、得られたデータにおいて、この課題を解決すべく、フィルタリングや処理する領域のサンプリング法について検討を重ね、信頼度の高いデータ処理を目標に進めてきた。
また、痛みについての評価に見識を深めるため、口腔顔面痛学会や歯科麻酔学会といった学会や痛みの研究会参加を行い、痛みの評価、種類、治癒傾向についてなど情報収集を重ねた。
さらに、健常被験者に対象を限定化し、下歯槽神経血管束の高画質拡散強調画像に多変量解析のクラスタ解析を適用し、分画化をおこなった先行研究が現在投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新潟大学医歯学総合病院で患者さんが集まらず、そのデータの取得が遅れていた。さらに、研究協力者の所属異動のため、倫理申請の再申請が必要となった点から遅れている。よって、これまで得られたデータについて、より信頼性の高いものになるよう画像処理することを中心に進めていた。

今後の研究の推進方策

次年度は新潟大学医歯学総合病院でデータをさらに取得するために、倫理申請の再申請を進める。そして患者さん紹介の促進のために、周囲への協力を依頼する。また、雑音への対処として関心領域の決定法について改めて吟味し、その後、フィルタリング以外にも他の分析法を応用し、データの信頼性について検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

本年度では、設備の補充と、得られたデータの質の検討を中心に行ったため、使用予定であった人件費や出張費の支出が抑えられた結果、次年度への繰り越しが生じた。使用計画として、今後データの質に撮影の段階からの検討があれば、正常被験者撮影のための謝礼に使用する予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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